

宿泊学習もいよいよ大詰めとなりました。この部屋に宿泊するのも最後です。実は、この「マットレス」東京オリンピックの選手村で使用されていたあの「エアーウイーヴ」なのです。きっと、連日の疲れも癒してくれているでしょう。


最終日の朝です。宿泊学習は、ここからが大変です。いわゆる「きた時よりも美しく」の精神です。しっかり復元をしてお返ししなくてはなりません。部屋の掃除のみならず、結構手こずるのが、布団や毛布をきっちりとたたむことです。


厳しい最終チェックも無事にクリアして、退所式に臨みました。
退所式では、代表児童のあいさつとして、「磐梯青少年交流の家を三日間使わせていただきありがとうございました。案内やアドバイスをしてもらえたので集中して活動することができました。」と伝えました。交流の家の担当者からは、「一緒に活動できてよかったです。震災講話の感想も素晴らしかったです。学校に戻ったら、ここで学んだことを活かして頑張ってください。」とお話いただきました。


2日目最後の活動は、総合研修室でキャンドルファイヤーを行いました。


第1部では、火の神から神聖な火を授けました。まずは、自信・努力・団結・笑顔の火を4人の火の守が、誓いの言葉を述べて受け取りました。自信の火の守は、自分の可能性を信じ、何事にも挑戦すると誓いました。努力の火の守は、目標に向かい成長できるように、自分のことを精一杯すると誓いました。団結の火の守は、考えが違ったりぶつかったりすることがあっても、仲間と助け合うと誓いました。笑顔の火の守は、辛く悲しんでいる仲間がいれば、笑顔にできる心の強さをもつと誓いました。


第2部では、学級ごとに準備してきたスタンツ発表をしました。1組2組ともに、クイズ班と歌班の合計4班が発表しました。クイズ班の発表では、答えがわからなくても、なんとかしようとしていつのまにか大喜利になってしまい、爆笑を誘っていました。また、夏休みに取り組んできた理科の自由研究からの出題もありました。とても素直な子どもらしさに嬉しくなりました。歌班の発表は、アニメワンピースの映画の主題歌「新時代」やゲームのプロジェクトセカイから「群青讃歌」の発表でした。クイズも歌も全員が、みんなで盛り上げよう・楽しもうと、一生懸命な5年生の様に感動しました。


第3部では、残り火をじっくりと見つめながら、火の神から少し話をしました。

3つ目の活動は、「樹木オリエンテーリング」を予定していました。現在は曇り空ではあるものの、この後の雨を予想して室内での「ここどこオリエンテーリング」に変更をして実施しました。


この交流の家は、斜面を活かして建てられているため、なかなか複雑なレイアウトとなってます。メインエントランスがある1階なのに地下1階表示になっていたり、3階なのに階段を使わずに部屋に入れたりします。つまり、室内オリエンテーリングには、うってつけの施設な訳です。


屋外活動分の時間がたっぶりあるので、初級編がクリアできれば中級編への挑戦権を得られる設定で行いました。
20個中、10個ぐらいはすぐに見つかりましたが、初級編とはいえ、予想を上回るマニアックな課題でした。そのため、中級編に進んだ班はありませんでした。しかし、20問全て正解した班が2つ。4班5班がゴール時間も一緒で同率一位となりました‼️


振り返りでは、代表児童が「思っていたよりも部屋がたくさんあっだので、びっくりしました。」「洗濯機なんてあると思っていなかったので、驚きました。」と発表しました。
2つ目の活動は、震災講話を聞きます。野外炊飯の時に担当してくださった、齋藤さんがスライドを使って、東日本大地震の被害状況等について話してくださいました。

次にクロスロードゲームをおこないました。これは、震災時の判断に迷う状況を想定し、どう行動するかを2択で考え、友達と話し合うゲームです。震災時の負担を少しでも軽減できるように、周囲の人と話し合い、備えのきっかけとすることが目的です。テーマは、8月の13時に、ある市で震度6強の地震が発生しました。学校も一部被災をしましたが、避難所を開設することになりました。ライフラインはストップしています。住民が続々と避難してきました。300人が避難しました。そこにおにぎりが100個送られてきました。今日中の追加はありません。おにぎりを配りますかというものです。


たくさんの良い意見が出されました。解決案としてよく考えられたものとしては、「小さな子どもや高齢者、障がい者、妊婦さんを優先に、半分にして配る。」「おにぎりの形を崩して、少しずつ全員に配る。」などが出されました。
振り返りでは、代表児童が「災害の対策を見直すべきだと感じました。」「食糧不足について考えたこともなかったので、実際にやることを想定して考えたことで、本当の時にこういうことに対応できると思いました。」「食料が足りなくなるなんて考えたこともなかったので、これから考えていきたいと思います。」最後に所の担当者からは、「自分で考えることが、何よりの防災です。ぜひこれからも考える力を鍛えていってもらいたいです。」との言葉をもらいました。まさかのことがいつでも起こる可能性がある今、こうした備えもとても大切なことだと改めて考えることができました。


東日本大地震から11年以上が経ちました。5年生は、全員誕生する前でした。当然記憶があるはずもありません。しかし、福島県人として、東日本大地震がどんなものであったのかを知っている必要があるという考えのもと、学校行事に取り入れると福島県からの補助金対象になります。今回の宿泊学習では、バス代等を補助していただいています。
2日目の最初の活動は、野外炊飯です。メニューは焼きそばです。


活動場所は、第一炊飯棟です。はじめに、自然の家の担当者、齋藤さんから説明を聞きました。美味しく作り有意義な野外炊飯のコツを「あひちか」の頭文字で教わりました。あは、安全第一。ひは、火のつけ方。ちは、調理。かは、片付けです。



かまど、鉄板、包丁、ザル、ボール、材料などを準備したら、早速調理開始です。グループごとに、火を起こす人、鉄板の裏にクレンザーを塗る人、材料を切る人に分担をしました。火おこしは順調です。グループで声を掛け合って作業を進めました。予定していた、10時半前にはどのグループも炒める準備完了していました。いただきます予定の11時には、片付けもある程度済ませてしまう手際の良さ。素晴らしい‼️


いただきますは、班ごとに青空の下でしました。途中小雨が降り始めるハプニングがありましたが、それも美味しい調味料に感じられるほど、どの班も美味しい焼きそばに仕上がりました。


振り返りでは、代表児童が「薪をやってて熱かったけど、少しずつ慣れてきて、頑張って作って食べた焼きそばは美味しかつたです。」「食器の準備を忘れて取りにいくのが大変だったけど、火の調整などをみんながやってくれていて、とても助かりました。」「薪に火をつけるのが大変だったけど、みんなが助けてくれたので、団結できたと思います。」と発表しました。


最後の片付けチェックでも、次に使う人たちのことを考えて、丁寧に行うことができました。所の担当者からは、排水溝までしっかりきれいにできて立派でしたとお褒めの言葉をいただきました。
全ての活動を無事に終え、1日の振り返りと明日の見通しを共有するために、班長会議を行いました。

6名の班長たちからは、「トレッキングで諦めずに声を掛け合いながら登れた」「みんなで協力し登れた」「もうしこしみんなで励まし合えるようになりたい」と反省が挙げられました。お世話になったガイドさんたちからは、みんな互いに声を掛け合いながら頑張っていました。登るペースもとても良かったです。話の聞き方も良かったですよとお話いただいていたことも伝えました。

31日から1日朝にかけての所での生活の様子です。

今朝の朝食メニューは、ミートボール・卵焼き・野菜のスパイス炒め・味噌汁・納豆・漬物・白飯・ふりかけ・ジャム&マーガリン・パンの中から、自分で選んでのバイキング形式でした。
食堂の壁には、7月にお世話になった飯豊小学校6年生からのメッセージが飾られていました。

初日最後の活動は、体育館でレクレーションを行いました。このレクレーションは、1学期に学級ごとに学級会を行なって話し合ってきたものです。お風呂上がりに、体育館で、学級30分の持ち時間という条件に沿って話し合ってきました。


1組担当のレクレーションは、ジェスチャーゲームです。あらかじめたくさんのお題がカードに書かれていて、そのカードの指示に従ってジェスチャーをしていきます。主に男子がジェスチャー役です。ただ女子もその男子の頑張りに応えるように一生懸命に考えて答えます。シンプルがゆえに結構盛り上がり、2組男子も飛び入り参加をしてジェスチャーをして楽しみました。


2組担当のレクレーションは、リアル間違い探しと震源地というゲームです。リアル間違い探しは、前に出たパフォーマーがポーズを決めます。回答者たちは、そのポーズを記憶して目を閉じます。パフォーマーは、目を閉じている間に1箇所だけポーズを変えます。回答者はどこが変わっているのかを当てます。我々もパフォーマーとして参加させてもらいました。震源地というゲームは、みんなで輪をつくって全体の中で一人だけ震源地となる人を決めます。他に1〜2名鬼がいます。震源地になった人は、鬼にバレないようにポーズをつくります。それ以外の人は、鬼にばれないように震源地の人のポーズを真似ます。震源地の人は鬼にばれないようにポーズを変えていきます。鬼は、輪の中でキョロキョロしながら誰が震源地なのかを当てるというものです。どちらのゲームも、我々大人は初めて知りましたが、これも短い時間で楽しめるゲームでした。1組も2組も、事前に話し合ってきた甲斐がありました。

振り返りの代表児童の感想は、「決めた通りにうまくいかなかったり、時間通りに行かなかったりしたけど、団結にはなったのでよかったです。」「ちょっとしたハプニングや、時間遅れもありましたが、団結にもなったし、終わりよければすべと良しで、みんなが良ければそれでよかったと思いました。」
子どもたちの「自分たちの宿泊学習を、自分たちで盛り上げよう」という思いと行動がうまく噛み合ったとてもいい時間でした。写真で十分にお伝えするのは難しいかもしれません。帰ったら家族でぜひ話題にしてみてください。

国立磐梯青少年交流の家に入所しました。
全員元気です。
はじめに、行動で入所式を行いました。
自然の家の担当者からは、「笑顔、あいさつ、思いやりを大切に、みんなの学びが深まる学習になるといいなと思っています。」とお話ししていただきました。
代表児童は、「自然の家を使わせていただきありがとうございます。僕たちは宿泊学習を楽しみにしていました。来た時よりも美しくのテーマを大切に生活していきます。三日間よろしくお願いします。」と発表しました。
予定よりも30分遅れていたため、部屋に荷物を置いてリネン室でシーツを受け取ったら、夕食です。
今日の夕食メニューは、一部バイキングでした。トングを握る方の手に、ビニール手袋を装着して配膳しました。



予定よりも30分遅れで、最初の目的地「雄子沢駐車場」に到着しました。宿泊学習最初の活動は、裏磐梯「雄国沼トレッキング」です。コースは、雄子沢の登り口から雄国沼休憩舎までの3km地点を目指し、できればさらに1km先の湿原を目指すというものです。


お世話になったガイドの方がお二人です。裏磐梯エコガイドの会所属の本多勝男 様と佐藤七重 様です。
はじめに、上手に登るコツを教えていただきました。①前の人と間隔を開けすぎない。②足元を注意すること。特に根っこの上を歩かない。③道が細いのでなるべく山側を歩くこと。④植物などいろんなものを見つけて自然を楽しむこと。
代表児童は、「5年生全員で、助け合ってゴールまで行きましょう!」と宣言しました。


3kmの道のりですが、子どもたちにとっては歩き慣れない山道です。ガイドさんたちがペースを考えてこまめに休憩を取りながら足を進めてくださいました。また所々で、今の時期はブナが水を溜め込んでいること・朴木の実・ムササビ活動跡・蟻地獄・白く光るキノコ・落ち葉の栄養で育つ幽霊花などを紹介してくださいました。おかげで全員「雄国沼休憩舎」までたどり着き、美味しいお弁当で栄養チャージをしました。


この雄国沼のハイシーズンは、ニッコウキスゲが見頃となる6月末から7月上旬なのだそうです。また秋になると、草紅葉も美しいそうです。残念ながら時間の関係で、湿原までは行くことができませんでした。湿原の堆積土壌は、1センチ積もるのに30年もかかるのだそうです。ぜひ、機会あればご家族で訪れてみるのはいかがでしょうか。


帰り道もブナ林の中をマイナスイオンを全身で浴びながら降りました。体力的にだいぶキツくなってきていた子も数名いましたが、そこは帰り道、みんなで励まし合いながら一人も遅れずに出発地点に戻ってくることができました。


振り返りでは、代表児童が、「団結して協力して登ることがてきました。ありがとうございました。」「トレッキングのことを教えてくれてありがとうございました。いろんなことが知れました。山には普通のところに生えていない植物がありました。最初は大丈夫だったけど、だんだん急になって大変だったたけど、頑張れました。」と、お礼の言葉や感想を発表しました。


宿泊学習最初の活動は、裏磐梯で「雄国沼トレッキング」です。現地でガイドをしてくださる方から、実施できる天候であるとの連絡が入りました。磐越道猪苗代のトンネルを抜けると、なんと快晴です。磐梯山もしっかり見えます。これは幸先がいいです。
